perverse

真寛さんの父親？
真寛さん本人じゃないの？
これって謝罪じゃないよね？
もし真寛さんが来ないのなら、絶対許さない
今の私は彼女に土下座をされても許せないぐらい憤っている

2時宙さんが帰って来る
お弁当を買って来てくれたので、二人で食べる
｢真寛さんのお父さんは何って言ってました？｣
｢取りあえず、行かしていただきますって｣
取りあえずって何？
自分側は全く非がないような上から目線
謝罪に来るようには思えなかった
｢真寛さんは来るの？｣
私は謝罪に来た真寛さんに対して、恐怖な気持ちを抱くことなく接することはできるのだろうか？
私の中で彼女の存在を認めてしまうと動揺するというか、あの時の恐怖感が蘇ってくる
謝ってほしい思う強気な思いがある半面、会いたくない、顔も見たくないという気持ちもある
あっ、そうか私は被害者なんだ
彼女の私への嫉妬心という誤解から、身体も心も傷つけられた
身体の傷や痛みは無くなっても、心は治っていない
もし真寛さんが私の前に現れたら？
彼女の姿を想像するだけで鳥肌が立ち心臓の動悸が速くなるのを感じる
たぶん私の顔色が悪くなったのだろう
宙さんが私の異変を感じたようで
『体調が悪いのなら俺が話を聞くから美波は出なくて良い』
私の体調を気遣って言う
避けたい気持ちはあるけれども所詮、宙さんは戸籍上は身内
私の事を思ってくれているのはわかるけど、私が望む答えを引き出してくれるとは限らない
このやり取りは私の人生がかかっている
そんな予感
私は真寛さんが憎い
私の人生を狂わしている
二度も
私は彼女を許さない
もし貴方がまた私を地獄に落とすのなら、今度は貴方を道連れにして一緒に落ちてやる
父親の権利力やお金の力の庇護の元、彼女だけ救われる事態は絶対避けたい
目には目を
仕返ししてやりたい
殺してやりたいぐらい
私の前から抹殺したい
この醜い気持ちが宙さんに知られて嫌われても、私は同じ土俵で彼女と戦いたかった