perverse
翔の家や会社に強引に待ち伏せをする方法もあったけど、あえてそれをの選択しなかった。

20歳の成人式、私ではなく友達を選んだ翔は別れを切り出した時は反省した

今回のこともあの時の延長だと私は思っている

だから【別れる】という切り札を出せば、必ず彼は私の所に反省して戻ってくると信じていた

理由もない確信

この選択の失敗が後悔となって私の心に住み続けるとはその時は思ってもいなかった



月曜日・・・
火曜日・・・

ーーー連絡はまだない

ドキドキしながら携帯を肌身離さず持っている

小心者でありながら『必ず連絡はある』という私の中の確信は、全く緩んでいない

あまりの緊張感のせいか食欲もなく、また2キロ痩せた

急激な体重減少で、悲壮感が漂っている。

「大丈夫?」
「病気?」

声をかけられることが多くなった。



水曜日の夜

連絡はまだない

私と翔との関係のタイムリミットが迫っている

決めたのは・・・私

楽しい思い出だけが走馬灯のように頭の中を横切る

『4年間の終わりなんて、こんなにあっけないものなのか・・・』

翔に捧げてきたこの時間は何だったんだろう?

何もなく静かに終わりを告げるであろう、この交際に虚しさだけしか残らない

時計の針が12時を回る

この瞬間、私は解放された

今まで我慢した涙が頬を伝うだけの静かな夜だった








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