perverse
私達は大通りに向かって歩き出す
二人とも何も喋らない
ただ宙さんの左手が私の右手を掴み握る
指が絡まり感触が心地良い
彼から伝わるぬくもりが、私の乾いた心を癒してくれる
それが嬉しいと感じている私
その時、私の心の中の翔はいなくなっていた
大通りに出てすぐタクシーを止めることができ、二人で乗り込む
行先だけ告げ、私達は無言
沈黙だけが続く
相変わらず指だけは絡まっている
自宅マンション前に着いた時、財布をバックから取り出そうとした私を遮りチケットを運転手に渡す
降車後、お金を渡そうとする私に
「もらったチケットだから気にしないで」
笑顔で言う宙さん
「ありがとうございます。」
お辞儀をして正面を向いたら突然、宙さんが私の方を抱く
「まだフラついているでしょう?部屋まで送るよ」
そんななにフラついているとも思えなかったが、宙さんと別れるのが名残おしくなっている
それが恋愛感情なのか乾いた心が誰かを求めているだけなのかはわからない
ただ宙さんが私に向けられる優しさが理由はともあれ嬉しかった
二人とも何も喋らない
ただ宙さんの左手が私の右手を掴み握る
指が絡まり感触が心地良い
彼から伝わるぬくもりが、私の乾いた心を癒してくれる
それが嬉しいと感じている私
その時、私の心の中の翔はいなくなっていた
大通りに出てすぐタクシーを止めることができ、二人で乗り込む
行先だけ告げ、私達は無言
沈黙だけが続く
相変わらず指だけは絡まっている
自宅マンション前に着いた時、財布をバックから取り出そうとした私を遮りチケットを運転手に渡す
降車後、お金を渡そうとする私に
「もらったチケットだから気にしないで」
笑顔で言う宙さん
「ありがとうございます。」
お辞儀をして正面を向いたら突然、宙さんが私の方を抱く
「まだフラついているでしょう?部屋まで送るよ」
そんななにフラついているとも思えなかったが、宙さんと別れるのが名残おしくなっている
それが恋愛感情なのか乾いた心が誰かを求めているだけなのかはわからない
ただ宙さんが私に向けられる優しさが理由はともあれ嬉しかった