perverse
言葉が出ない

もしかしたら言われるかも・・・・なんて可能性もなくはないってココロの片隅では思っていた

でも傷つかないように、冗談だと思うようにしていた

現実は本気みたいだ

『ずっと』て言ったよね・・・・

「ずっとっていつから?」

彼の胸に顔を埋めながら疑問をぶつけてみた

「初めて会った時から」

私の耳から聞こえる動悸が早いので、嘘ではないかもしれない

初めて会ったのは確か翔の家の部屋の前

あの一瞬で好きになる?

私だったら、ありえない・・・・なんて思っていたら

「俺・・・美波ちゃんと結婚できなかったら、一生独身でいる」

えっ、今何言いました?

顔を上げると私を見つめる宙さんの顔
いつもの悪戯顔ではなくて、真剣な表情

ズルイ・・・・・

私に逃げ場を与えてくれない


「でも宙さん、モテますよね・・・・」
「ハハハ・・・美波ちゃんにはモテないよ」

はぐらかしてくる

「この前は結婚は前提で付き合おうって言っていませんでした?」

「美波ちゃんを抱きしめたら、手放したくなくなった 俺のものにしたい」

だからすぐ結婚ってことですか?

「あの・・・少し考えさせてくれませんか?」

これが精いっぱいの私の答え

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