perverse

「今すぐ、返事が欲しい」

何でですか？
あまりに積極的で意味がわからないです

「でも私達って難しくありまんせか？弟さんのこともありますし････　私の家族は彼のこと良く思っていないですし」

これは本当の話
家族全員怒っているのは事実だ

「大丈夫！俺が何とかするから。美波ちゃんは、そばにいてくれるだけでいいから」


言葉につまる

逃げ場もなく

【交際】という形もなく

私の目の前にあるのは【結婚】という選択肢だけ

ただ拒否することはできるかもしれない

それを選べないのはドキドキときめいている私がいるから

彼の体温が心地よく私に伝わり

『ここが私の本当の居場所かも？』って確認したい

過去を振り切って、やっと前に進めそうな自分を見つけたような気がする

抱きしめていた腕が私から離れ、彼と私の間に２０㎝ぐらいの隙間ができた

彼は両手で私の肩をつかみ、私を見つめる

「もう翔のことは吹っ切れたようだね････？」

真剣な眼差しで、私に答えを迫る

コクンと頷く

「安心した。あんなに泣いていたからまだ翔に思いがあるのかなって思っていた」

そして話を続ける

「美波ちゃん、真実を知りたくない？」