perverse
シャワーを止め振りむいたら、透明のガラス戸の向こうに宙さんの姿

「は・・・・?」

覗き?・・・なんて思ってしまう
紳士的な人だと思っていたのに

唖然としている私に

「ノックしても返事がないから・・・ 飲み物ワインでいいかの確認」
申し訳そうに、でもニヤって笑っている

「----ワインでお願いします・・・」
「もう、セッティングできたから出てきていいよー」

と何事もなかったかのように、その場を去った。

バスローブ姿で部屋に入ると窓際のテーブルにフランス料理が並んでいる

宙さんがやってきて

「ベランダか窓際かの選択があったんだけど、 冷房聞いている方がいいと思ってこっちにした」
って言いながら、また私を抱きしめる

「奇麗だったよ・・・」
耳元で囁き、軽い触れるだけのキス

たぶん私の裸のことを言っていると思う

そんな言葉初めてだから・・・頬が真っ赤に染まる

照れている私を見て微笑みながら

「食事にしようか・・・」
と、私を席までエスコートしてくれた

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