breath
現実を突き付けられてシュンとしている私

それを見て慰めるように私の頭を撫でる樹さん

私達の関係は……兄と妹のような関係?と思ってしまった。

私は守られるだけで、何もできない無力な女……

「明日美……結婚しようか……」
「結婚?」

樹さんは優しく微笑みながら言ってくれた。これがプロポーズ?ーーーでも【結婚】という言葉を樹さんは何度も私の前で言っている

「本当は事故の件があったから、落ち着いてから切り出そうと思っていたけど、明日美がそんなに不安がっているなら、今でも良いかなと思った」

私のため?

本当に?

そう思ってしまう私、性格が悪いんだと思う。普通、単純に喜べばいいのに……

何だろう?この胸につっかえた気持ちは……

「ーーーでも、仕事が……」

素直に『うん』と言えない私。ーーーこんな状況で結婚したくないって思っている

樹さんはクスッと笑い

「仕事は俺が転勤になるまで続けたらいいよ」


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