breath
恐怖感が私を征服し、涙が込み上げてくる

怖い………
怖い………
怖い………

彼女の姿を見ただけの前回と、直接触れられ、声をかけられた今日では、ダメージの差が違いすぎる

私は両腕で自分に身体の抱きしめ、項垂れながらしゃがみこんだ。

もしかしたら……もうすぐこのドアの向こうに来るかもしれない……と思う恐怖に身動きができない

肩にかけていたバッグからスマホが振動している

私はスマホを震える手で持ち【通話ボタン】を押す

名前は確認していなかった

「ーーーーっ……うっ……」

涙声で、言葉が出ない。通話ボタンを押したことを後悔した

「望月さん?」

声は専務だった

「はっ……い……、す……いま………」
「どうした?何かあったのか?」

私はこれ以上話せなくなってしまい、スマホを衝動で切ってしまった

恥ずかしすぎて……
折り返し電話をすることもできず
私は、ひたすら泣くしかできなかった
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