breath
つまり、ここ最近マンションのエントランス前に待っているのは………

俺ってこと……

「専務、藤崎とは別れました」
「別れた理由は?」

真っ直ぐ俺の目を見ながら質問を投げかける

「明日美を守りたい為。そして俺のものにしたかったから」

専務は『フーッ』と溜息をつき、天井を見上げた

それ以上の理由は聞かず

「お前はこれでいいのか?お前の中途半端な行動が望月さんを苦しめているのがわからないのか?」

俺が今、欲しくない言葉を投げかける。匠さんは……俺が小さい頃からこうして俺を追い詰め、そして伸ばしていった。

今の俺があるのは匠さんのお陰だ

たぶん今回も、俺を奈落に追い詰めるだろう。愛の鞭として……

「わかっている。でも俺にとってはこのタイミングが明日美を手に入れるチャンスだった。藤崎には部長がいたし、俺には本気ではなかった。部下を守るために表面上で付き合っただけだ」
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