breath
そんな余裕のない私を樹さんはクスッと笑い、髪を優しく撫でる

その手の感触から私に対する愛情を感じる

「明日美……そんなに焦らなくてもいいよ。僕は何処にもいかないから……」

ドコニモイカナイ

樹さんは、私の不安を知っているんだ

でも原因を作っているのは貴方

わかってる?

私は貴方に対して何一つ嘘偽りはない

貴方は……一度嘘をついた

少し裏切られた

そんな貴方を私は信じていいんですか?

「本当に何処にも行かない?」

樹さんは愛おしい目で私を包んでくれる

そんな目で見つめられると、貴方の気持ちに嘘偽りがないと信じてしまう

それでいいんですよね?

自分の心の中で問いかける

「俺は明日美のウエディングドレスを見たい。だから、子供はその後がいい」

そういう樹さんの希望を受け入れていいの?

私の気持ちが置き去りになっている

そんな気がした

その解決方法は今は見つからない
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