breath
「ーーーー」

私は言葉が出なかった

出るはずもない

「話聞くぞ。溜め込むのは身体に悪い……もう悪くなっているか……」

専務はフッと笑いながら言う

私に助け舟を出そうとしているのはよくわかる。

でも………

私はフルフルと首を横に降る

「わかっているか?泣いてばかりいても、何も解決しないことを?」

ーーーそんなのわかってる。でも、今回のことは私が退場するしか解決しないんだよ

どう足掻いても、粘っても、元に戻ることはない

私は……なぜ泣いている?

それは……今の私が出来るささやかな抵抗

私は自分を痛めつけて、私に対して何もアクションを起こしてこない樹さんに……振り向いて欲しいのだ

自虐的だけど

貴方に私がどれだけ傷ついているのか見てもらいたのだ

アナタハワタシニヒドイコトヲシタ……

藤崎さんに償うだけでなく、私にも償ってよ

もし、ここに専務ではなく樹さんがいるのなら大きな声で叫びたい……

ーーーでも貴方はいない
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