breath
「そんなの聞いていない」
「体調が悪かったからタイミングを見て言おうと思っていた」
「それって樹が私に伝えることではないでしょう?直属の上司の社長か秘書課の部長が」
「匠さんの仕事は目まぐるしく忙しい。そして会社の環境と明日美の病気の事を考えての異動だから非公式だ。それを考慮してくれ」
「わかりました」
樹の言う事もわかる
売却を決めた段階であの会社は社長にとっても針のむしろ
その中で自分の秘書を本社に逃がしたなんて事がバレると、これからリストラの制裁を受けるかもしれない社員の不満を買う
わかっているけど
今まで二人三脚で仕事のパートナーだと私は思っていた。社長にとって自分はそんな存在じゃないんだと思うと悲しい
考えてみたら、この1ヶ月、全く連絡をしなかった
自分の事でいっぱいで仕事の事とか社長の事が抜け落ちていた
最低・・・
あんなに社長にお世話になったのに
そんな事を考えていると診察室から私の名前を呼ぶ声が聞こえ慌てて診察室に向かう
診察内容としては仕事が原因なので同じ環境には戻らないほうが良いとのこと
その調整した結果は社長から直接、田村先生に連絡があったらしい
仕事復帰はこの安定さした調子が続くならば1ヶ月後の10月からという事になった
私の知らない所で決まっている事が多くてモヤモヤ
でもそれを考えてくれているは人は私の事を第一に考えてくれているのは明らかで
さすがに文句は言えない
薬も中止。樹が嬉しそうなのは気のせい?
何か企んでいる
帰りの車で今後の事を話す
「明日から俺は社宅に戻るけど明日美も戻る?」
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