君を借りてもいいですか?
「いったいどうしたの?!」

「いつも家に来てくれる家政婦さんが辞めたんだ」

「え?!なんで?」

「ご主人が入院したらしくてね…頼りにしていた人だったから引き止めたかったけど理由が入院じゃ言えなくてね」

確かに無理強いはできない。

でも…

「新しい家政婦さんをお願いしたら?だって自分ができない事もお金を出せば代行してくれる人もいるから結婚する必要もないって言ってたんじゃ…」

「頼んだよ。新しい人…」

「え?」

「だけど…ダメだったんだよ。余計なことばかりする人でさ。俺的には前の家政婦さんみたいな人が良かったんだよ」

ん〜〜それはもしかして気を引こうとしていたってことかな?

「で?どうするの?」

湊人の目つきが変わった。ええええ?な、何?

「栞って料理するって言ったよね」

「い、言ったけど…」

なんか嫌な予感がする。

「お願いだ。俺を助けてくれ」

やっぱり…それは家政婦さんがやっていたことを私にやってほしいというわけだね。

ええええ?!どうしたらいいの?
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