君を借りてもいいですか?
正直驚いた。

私はそんなおひとりさまを満喫しているつもりはなかった。

ただ、自分に自信がないだけで……でも強がっていた部分はある。

それは今もそうかもしれない。

「そんなに私って人を寄せ付けないオーラを出してたの?」

湊人に尋ねると、首を縦に振った。

「でも勇気ある俺が声をかけたから、今目の前に栞がいる」

湊人が私に微笑んだ。するとまたもキュンと……いや、キュンキュンと胸の奥で甘い痛みを感じた。

「もう〜!冗談はやめてよ。それより返して」

自分が湊人の言葉や行動にドキドキしていることを認めたくなくてキツイ言い方をしてしまった。

だが、湊人は余裕の表情のまま下着を持っている。

「いいよ。返してあげる」

私は湊人が胸の前で持っている下着に手を伸ばした。

すると、その手を湊人が掴んだと思うとそのまま引っ張られた。

「きゃっ!」

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