突然婚⁉︎ 〜きみの夫になってあげます〜

「……ダメだよ、シンちゃんっ。
あなたの肩にかかってる人たちのことを考えて!
無闇に、身勝手なことは言わないで!
絶対に、無責任なことはしないで!」

わたしはようやく、振り向いて叫んだ。

そして、息を深く吸って、気をしっかりと落ち着けた。

「ううん……家族の人だけじゃなく、あなたが引き継いでいく会社で働く人や、その家族の人たちのことも考えてほしいの。それぞれの人たちの人生にも関わることなのよ?」

「……櫻子……もしかして……知ってるのか……?」

シンちゃんは驚きのあまり、せっかくのイケメンが呆けた顔になっていた。

わたしは、静かに、肯いた。

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