今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。


「さーて、今日の仕事は終わり。1日早いけど打ち上げに行かない?」


終業の時間を知らせる音が鳴った瞬間、立ち上がった彩さんがそう提案した。

明日は仕事が終わり次第、私たちは東京に戻るので、今日のうちにということらしい。同じように仕事を切り上げ立ち上がった同僚たちが「いいですね」と口々に言う。

隣のデスクで鬼のような速さでタイピングをしていた水瀬さんも手を止め、珍しく頷いた。


「そうだな、軽めにやるか」

「紗夜ちゃんは?」

「すみません、私は用事があるので失礼します!」


ペコリと頭を下げる。

せっかくのお誘いですけど、どうしても確認したいことがあるんです。

私の勘違いかもしれないし、完全に部外者だし、本人から相談されたわけでもなくて、ただの出しゃばりかもしれないけど、どうしても気になるんです。

では、と荷物をまとめ、何か言いたそうな顔をしている彩さんの視線を振り切って部屋から出る。

エレベーターを待つ時間も惜しくて歩きながらスマホを耳に当てると、意外と早く相手は捕まった。


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