今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。





「高木さんから連絡を貰えるなんて嬉しいね」


指定された待ち合わせした場所に向かうと、先に着て来た大河原さんが軽く手をあげて微笑んだ。

アクセスを調べるためにお店のHPを見たところ、大人が楽しめる落ち着いたダイニングバーと謳っていたとおり、席はすべて半個室になっているようだ。

木のぬくもりが感じられる掘り炬燵に腰を下ろすと、店員さんがおしぼりを渡してくれた。


「突然ですみません」

「全然、構わないよ。それより何飲む? アルコール大丈夫だよね」

「じゃぁハイボールを」


”ウイスキーをロックで飲む女は可愛くない”

ふと、水瀬さんに言われた言葉を思い出し、どうしてこんな時に! と頭を軽く振る。

程なくして琥珀色の液体が入ったコリンズグラスと、生ビールが入ったジョッキが運ばれてきた。それと、大河原さんが適当に選んだ料理がテーブルに並んでいく。


「まずは、乾杯」

「お疲れさまです、乾杯……」

「食べて食べて、話はそれからにしよう」

「はい」

< 76 / 197 >

この作品をシェア

pagetop