今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
*
「高木さんから連絡を貰えるなんて嬉しいね」
指定された待ち合わせした場所に向かうと、先に着て来た大河原さんが軽く手をあげて微笑んだ。
アクセスを調べるためにお店のHPを見たところ、大人が楽しめる落ち着いたダイニングバーと謳っていたとおり、席はすべて半個室になっているようだ。
木のぬくもりが感じられる掘り炬燵に腰を下ろすと、店員さんがおしぼりを渡してくれた。
「突然ですみません」
「全然、構わないよ。それより何飲む? アルコール大丈夫だよね」
「じゃぁハイボールを」
”ウイスキーをロックで飲む女は可愛くない”
ふと、水瀬さんに言われた言葉を思い出し、どうしてこんな時に! と頭を軽く振る。
程なくして琥珀色の液体が入ったコリンズグラスと、生ビールが入ったジョッキが運ばれてきた。それと、大河原さんが適当に選んだ料理がテーブルに並んでいく。
「まずは、乾杯」
「お疲れさまです、乾杯……」
「食べて食べて、話はそれからにしよう」
「はい」