マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
瞳真のことを諦められる?…かって?
それは、今の私には物凄く胸に刺さる。
「諦められるかって…それは、わかんないけど、でも、諦める他ないじゃん…」
…自信はない。
だって、気付いた時にはどうしようもないくらい、想いは大きくなっていた。
「…本当に。相手は同じマネの村河だもんね。相手が悪いっちゃ悪い」
「確かに。村河さんと水口くん、同じクラスで最近仲良いみたいって、同クラの子言ってたな…」
「…最近、二人が仲良くしてるって気付かなかった…たぶん、その時点でもう負けてるんだよ…」
「星月、それは違うよ」
彩里の言葉に、首を横に振らせてもらう。
「私、覚悟を決めてこのサッカー部のマネを始めたのに…同じ部にいる二人のことを、嫌いになりたくない」
「星月…」
「瞳真のことを好きでいたら、私、あの二人のことを嫌いになっちゃう。もうすでに二人のことを見たくないし、嫉妬しちゃってるんだ。…そんなの嫌だ。自分のことも嫌いになる」
「星月、嫉妬は当たり前なんだよ?そんなに嫌悪しないで」
「ったく、ケンカすれケンカ!ケンカして取りあえって!逃げるな!このお人好し!」
「ケンカは嫌だよ…」
斗弥子、蓑島くんと同じこと言ってる…。
二人の住む地区では、ケンカは当たり前?
「諦める…けど、自信ない。だから、蓑島くんに手伝ってもらう」