マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様
私が、サッカーだけに集中して技術や戦術の経験値を増やしている間に。
周りのみんなは、自分磨きをして女らしくなったり、恋愛を楽しんでいたんだ。
ふと気が付いて、立ち止まり振り返ると。
周りはみんな、大人になっていた。
『恋愛』を意識せずに。
ただ、サッカーボールだけを追いかけていた私が。
私だけが…取り残されていた。
『…あ、星月!』
昼休み中、また瞳真と廊下ですれ違う。
朝の気だるそうな表情とは違った、いつものクールな表情の瞳真だ。
『星月、朝はごめん!明日は必ず行くから!』
(………)
瞳真は。もうあの頃の瞳真じゃない。
私とはもう、違うんだ。
瞳真を見ていると思い出す。
後藤さんとキスをしていた、あの朝のシーンを。
何でだろう。
悲しくて、悔しくて。
胸が痛い。
瞳真の顔を、まともに見れない…。
『…もう、いいよ』
瞳真から目を逸らして、顔を下に向ける。
『…え?』
『あ、瞳真もいろいろ忙しいでしょ?…これからは別で走ろ?』
『あ、明日は大丈夫だって!』
『もう、いいから…じゃあ』