マイラヴレディ~俺の愛しいお姫様



「ゆら、おまえも食うの」

蓑島くんは、左隣の横川さんに声をかける。

「食べるわよ、海のミルク」

「じゃあ、剥いてやるからあれ持ってきて」

「はいはい」

横川さんは席を立つ。

大人達の輪の方へと行ってしまった。



『あれ』?

『あれ』って何…?



『あれ』と言われて、横川さんはわかったみたいだけど、私にはわからない。



すると、横川さんが戻ってきた。

両手に数本のペットボトルを抱えて。



「みんな、飲み物持ってきた。何がいい?」



そう言いながら、横川さんは抱えているペットボトル達の中から一本だけ取り出して、それを蓑島くんの傍に置く。

コーラだ。



「どうも。後みんなに配って」

「はいはい。…星月、何にする?ミルクティとレモンティとりんごとジンジャーエール」

「…あ、そしたらレモンティで…」

「はい」

ペットボトルのレモンティを渡されると、次は璃里さんと紫苑先輩にも伺っている。

「紫苑くんは水かスポドリがよかった?」

「おいおいちょっとー。部活で散々飲んでんだから、こういう時は炭酸でも飲ませてや」

「ふふふ」


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