ご主人様の溺愛注意報！？

「あ、聖南ちゃん」

「はい！」




気まずいからさっさと教室に入っちゃおうと思うったら呼び止められた。




「婚約、おめでとう」

「……え」




衝撃の一言に私は手に持っていたスマホを落としてしまった。




「直接言いたかったんだ。月城と歩いてる聖南ちゃん、幸せそうだったから」




こんなこと言うと皮肉っぽくなっちゃうけど、と魁くんは笑った。




…いい人だなぁ。




なんかお兄ちゃんみたい、なんてね。




「魁！置いてくぞー」


「今行く！じゃあね聖南ちゃん」




魁くんは友達とどこかへ行き、私はようやく教室に戻った。




どうなることかと不安だったけど、日常生活はなんとかなりそうだ。