星の向こうできみを待っている。
4章

涙のクリスマス


翌朝、リビングに行くとお兄ちゃんの姿はなかった。

あるのはお父さんの姿のみ。


「希愛」


「なに?」


不愛想な返事。

あたしはまだ許したわけじゃない。

お父さんには怒っている。


「スマホを出しなさい」


…は?

いきなりなに?

思わずお父さんの方を睨んだ。

だけど、お父さんは気にした様子も見せず言葉を続ける。
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