星の向こうできみを待っている。

壊れた関係


夕方、5時過ぎ。

既に窓の外は真っ暗。


個室のせいで音も無く、気味が悪いくらい静かな空間。

そんな中、病室をノックする音やけに大きく響いた。


「入んぞ」


…颯斗だ。


乱暴にドアが開けられ、染められたばかりであろう金色の髪と肩の上には少しだけ雪が積もっていた。


「雪、降ってたの?」


「あぁ…」


まただ。

感情のない冷たい声。

おまけに、目線すら合わしてくれない。


「あの…お兄ちゃんからスノードーム受け取ったよ。ありがとうね…。元気でた…」


会話が途切れないよう、必死に言葉を探す。

それなのに、「そっか」と颯斗は簡単な言葉で終わらせてしまう。
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