星の向こうできみを待っている。




目を覚ますと、機械の音だけが響いていた。

窓の外は真っ暗。

それにほんの少しの違和感。

毎日見ているから、暗くてもわかる。

いつもの景色じゃない。


「目、覚めた?」


隣からは担当の先生の声。


「あたし…どうなったの?」


最後に聞いた颯斗の言葉は、はっきりと覚えている。

だけど、そのあとの記憶がない。


「喘息だよ」


なぁんだ。

ただの喘息か…。


ついに”その時”が来たのかと思った。


先生は、今のあたしの状態を説明してくれたけれど、ほとんど理解出来なかった。分かったのは、あたしが今いるのは大部屋じゃなくて個室だってことくらい。
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