恋する剣士
昴が助太刀し、新選組が食い止めた


ひとり、逃げ出す残党

「追え!」


昴が大声で指示をすると
明が真っ先に屋根に上がる


「へ!?お前っ!!」


止めようとする土方の声と同じくして

残党のひとりを峰打ちし、屋根から落とす


「歳君!捕まえて!」

「おう!」


明が昴のもとに戻る



まるで何もなかったかのように
輿を護る

2人の姿は、格好良く
互いに信頼があるからこそ
落ち着き、役割を分担している

最強の剣士が徳川についた

襲ってきた者にも、他の藩の者にも
そう思わせた



明が、どんどんと手の届かない存在へ




春には、完璧にそうなる
新選組へ知らしめているようだった



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