あげます、ココロ以外。

ストーカー探し

『金曜から日曜の夜にCLUBに顔出してこい!』

と、言われたものの・・・。

「何、あのハーレム・・・?」

CLUBに入った途端に目に飛び込んできた光景。

夜にはしゃぐ気持ちは物凄く分かる。でも、先輩を逃がすまいと囲んでる女の人たちは何?
10人以上いない?!

本人は完全に営業スマイルだし・・・。
怖っ!!

鳥肌を立たせながら、近くの店員らしき男を捕まえて、袖を軽く引っ張る。

「はい?」
「あれ何ですか?」
「んー?」

私の指さす方向を追うと、男は納得したように首を上下に揺らした。

「あーっ!最近ここ見つけた人っすかね?」
「はい、まぁ・・・」

男はハーレム集団を指さしながら、意味ありげな笑顔を作った。

「あれね、日常です。」

「え?!」

日常?!
じゃあ、あの営業スマイルも?
大変だなー

「あんな営業スマイルでよくモテるなー・・・」

「えっ?」
「えっ?」

何気なく言ったことに唐突な男の驚きの声に、ついオウム返しをしてしまった。
何か変なこと言ったかな?
< 13 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop