嫌いの反対



私の心臓の鼓動は少し早くなった。

波留多と2人。



私を見下す目。


「馬鹿、なんつー目に合ってるんだよ」


波留多はそう言って項垂れる。



「まじで心配した。」




その言葉と同時に私は引き寄せられる。




「怖かったよな。もっと早く助けてあげられなくて悪い。送ってあげられなくて悪い。死ぬほど後悔した」



波留多の思いは痛いほど伝わってきて、私の目には涙が浮かぶ。


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