Σπάρτα~スパルタ~最下層の私でも、幸せになっていいですか?~
「お前達が、蛮族ローマから世界の人々を救うのだ!」
将軍の大きな声が響いている。
私はその声を、ボンヤリと聞いていた。
いつもなら心に響き高揚するその声が、今日はなんだか遠く感じる。
「お前達が一人敵を倒せば、我がスパルタは一つ正義を成したこととなる!ローマの腐れ切った奴らにスパルタの意地を見せてやろう!」
将軍が振り上げた拳に、周りがうおーっとかうあーっとか良くわからない雄たけびと共に、拳を振り上げる。
やらないと、あとでムチ打ちは必須だったから、声が出なくても、私は腕は上げて見せた。
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