先生はめんどくさがり。
次の日は急遽体育委員会が入って、数学のない木曜日だったけど、先生に会えるキッカケができた。
だけど、昨日のこともあってか、いつも見惚れる先生のことを全然見れない。
そんなことを考えている時間は、どんどん進んで気づけば解散の時を迎えていた。
「江夏、ちょっといい?」
入り口で待っている啓太と帰ろうとしたら、先生が営業スマイルで私を呼び止める。
…目が笑ってませんよ。
「はいー…」
やっぱり怒ってるのかな…
そう思いながら、苦笑いをして返事をすると、啓太が後ろから私の手を引いた。
「それって今じゃなきゃダメなんすか」
「できれば今が助かるかな」