先生はめんどくさがり。
で、何で啓太まで帰るの?
そこ1番意味わかんないんだけど。
「…嘘でしょ………」
体育準備室に取り残された私は、ポツリと独り言をもらす。
終わりが見えないような量。
いくら遅れてきたからって、この量を私だけに任せるのは不公平だ。
「もう最悪…」
結局やらないと帰れないし、やらないで帰ると怒られるのはわかってる。
だから私は、嫌な気持ちを最大限に抑えて1枚目のプリントを手に取った。
1枚取っただけじゃ、見た目も何も変わらない。
本当にまじで終わり見えないから…
そう思いながらホッチキスを手にした時、手に力が入らなくて床に落としてしまった。
「あーもう!」
イライラしながら、ホッチキスを拾おうと椅子を立った時、突然体育準備室の扉が開いた。