次期社長と訳あり偽装恋愛

家に帰る前に病院に寄って薬をもらった。
驚いたのが、病院で熱を計ったら37.9。
こんなに熱が上がっているとは思わなかった。

病院を出ると真っ直ぐ家に帰った。
ホントはゼリーやスポーツ飲料とか買い物をして帰りたかったけど、そんな元気はなかった。

やっとのことで家に帰宅し、着ていた服を脱いで洗濯ネットに入れて洗濯機に放り込む。
Tシャツと短パンに着替えるとメイクを落とし、いつでも寝れる準備をする。

冷蔵庫の中にあった明日までの賞味期限のプリンを食べて薬を飲んでベッドに潜り込むと、すぐに睡魔が襲ってきた。

***

ふと、喉の乾きで目が覚めた。
今、何時だろう。

手探りで枕元に置いていたスマホを探す。
十九時か……。
時計を確認していたら、数件の着信とメッセージが届いていた。

立花さんと桐野さんからだった。
まず、桐野さんからのメッセージを表示させた。

《体調はどう?しんどかったら無理せず、明日はゆっくり休むこと。返信不要、お大事に!》

返信不要とあったけど、ありがとうございますというスタンプを送った。

立花さんからも私を心配しているメッセージが書かれていた。

《体調はどう?何か困ったり必要な物があったら遠慮なく言って。いつでも連絡してくれていいから》

優しい言葉に胸が温かくなった。
< 79 / 212 >

この作品をシェア

pagetop