血だらけペガサス

「よう! 今日は早いな。青柳」

いきなり声を掛けられた。
クラスメイトの男子だった。

「俺もオーラ見てくれよ」

来て早々、男子はいかにも倫太郎に霊視をしてほしそうに、
その場に突っ立っている。

彼には霊感があった。
あったのだけれど、
その使い方には多少こだわりがあった。


「まあいいけど、オーラってその時その時で色が変わるからぁ。まあ微妙にだけど。
だから色を見てもらうより、自分の心を深く観察したほうが、いろいろ客観視できていいと思うぞ」


 その人が、なぜ霊視をして欲しがっているかという本質を見極めて、問題の解決になるようなヒントを言ってみる。

あるいはただの興味かもしれない。
そしたら大いに霊視する。  

できるだけ周りが楽しくなるような霊視をする。
恰好つけないで、本当の事を言ったほうが男女問わず受けがいい。

見えない日は見えないと言う。
その原因も言う。ありのままにだ。

見えない原因を正直に話した日のほうが、
なぜだか盛り上がる時もある。


それで現に、今の男子生徒は、
興味本位というか倫太郎を馬鹿にした感じで……見下した心で問いかけて来たなと思ったから、

その皮肉を込めて「自分の心を深く観察しろ」と言ったのだ。

「らしくねぇな。いいだろ別に、減るもんじゃないし」

「今は、赤。周りがちょっと紫」
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