天使と悪魔の駆け引き
朝、目が覚めた。
いつもより早く。
まあ、いいか
と私は体を起こして学校の支度を始める。
「学校か…。」
ドサッ
後ろで何かが落ちる音がして、後ろを振り向くと杏子ちゃんが倒れていた。
「き、杏子ちゃん?!」
「あいつ…、違反だわ。規則違反よっ!拓也の奴…っ、天使に惚れやがってる!」
「悪魔にも規則あるの?」
杏子ちゃんは羽をしまい頷いた。
「悪魔も天使に恋しちゃいけないんだよ。これは厳守なの。」
拓也が天使に惚れてる?
それって誰の事だろう。
杏子ちゃん……?
私なんかじゃないよね?
「てか、杏子ちゃん?!怪我平気なの??」
大丈夫と言わんばかりにニッコリと笑ってみせた。