天使と悪魔の駆け引き

私がイジメられる理由
ただ単に



男子にモテて生意気だから


それだけ。



くだらない!!

こんな子供ばっかりのクラスには本当にうんざり。
早くクラスを変えたいくらいだ。


上履きはなくなるし、
机は廊下に出されるし
ムカつくし!
疲れるってーの!


そして今日も、

龍玖と拓也と登校。
女子が怒るわけだ。




「きゃー!龍玖くん!あれほど野原はやめときなって言ったのにっ!」

「拓也も拓也だよ!なんで野原なワケ?」

「男子、みんな騙されてる!」


一体、私が何を騙してるっていうんだ。
馬鹿らしくて思わず笑ってしまう私…。

「っに笑ってんだよ!」



ゴポッゴポッゴポッ


一体何が起きたのだろう。
教室に雨なんて降るはずがないんだけど、私のところだけ雨というか滝というかとにかく水が降ってくる。


龍玖も拓也もビックリしている。私もビックリ。
だんだん怒り度が上がる。

「……やったな?」

ボソリと呟く。
女子は後ずさる。


パンッ


水をかけてきた女に、ビンタをする。

すごく痛そうだ。
だけど私だって…
いや、私の方が
心は痛いっての!!!


「もう、一発しとこうか。」

「いやっ、いや、ごめんなさい!ごめんなさい!」


女は頭を下げる。
私はムカついて教室を飛び出したそして必死に走った。
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