優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。
聞く前に隣に座ってるくせに。そう言いつつも頷いて髪を結びだす。
でも見られてるとちょっと緊張してしまう。
地味な美術室に、地味な私と派手な彼では少しバランスがおかしい。
「鏡とか無くても結べるの? すごくね?」
「窓で確認してるし、感覚で分かるよ」
「ふうん?」
机に突っ伏して見上げるように私を見る。それが照れくさくて窓の方を向いて結ぶことにした。結んだらどこかに行ってくれるのだろうか。
「紗矢がさ、ピアスバレて親呼び出しって。一緒に帰ろっかて話、ごめんってさ」
「バレたの!?」
「あいつはどうしても先生たちからマークされてるからな」
「大丈夫かな」
紗矢ちゃんは内申下がっても、スポーツテストで推薦入試を受けるって言ってたし、これぐらい大丈夫だと思うけど、やっぱりピアスは夏休みまで我慢すればよかったのに。
「さあ。あいつは大丈夫でしょ。てか、冷房気持ちいいー。教室のって古いから効きが悪いじゃん。美術室とかあんま使わないくせにずりー」
でも見られてるとちょっと緊張してしまう。
地味な美術室に、地味な私と派手な彼では少しバランスがおかしい。
「鏡とか無くても結べるの? すごくね?」
「窓で確認してるし、感覚で分かるよ」
「ふうん?」
机に突っ伏して見上げるように私を見る。それが照れくさくて窓の方を向いて結ぶことにした。結んだらどこかに行ってくれるのだろうか。
「紗矢がさ、ピアスバレて親呼び出しって。一緒に帰ろっかて話、ごめんってさ」
「バレたの!?」
「あいつはどうしても先生たちからマークされてるからな」
「大丈夫かな」
紗矢ちゃんは内申下がっても、スポーツテストで推薦入試を受けるって言ってたし、これぐらい大丈夫だと思うけど、やっぱりピアスは夏休みまで我慢すればよかったのに。
「さあ。あいつは大丈夫でしょ。てか、冷房気持ちいいー。教室のって古いから効きが悪いじゃん。美術室とかあんま使わないくせにずりー」