【甘すぎ危険】エリート外科医と極上ふたり暮らし

乙葉さんに睨まれ逃げ場を失い、どうしようかとマゴマゴしていると、例のごとくロビーが騒がしくなる

「おはようございます」

真澄さんがいつものプリンススマイルで現れて、同時に乙葉さんの意識が彼へと向けられた。

「今朝もプリンスは見目麗しいよね~」

ラッキー。真澄さん、グッドタイミング!

乙葉さんが真澄さんに気を取られている、その隙きに──

わたしはコソッとその場を離れると総合受付の裏に行き、入退院支援センターへと向かった。

今日のわたしはヘルプとして、入退院支援センターに入ることになっている。乙葉さんとは昼まで顔を合わすことはなさそうだが、なんだか気が重い。

「男ができた……か」

真澄さんとは一緒に暮らしているが、彼氏ではない。好きだと告白されただけで、わたしの気持ちはまだ……。

「よくわかんないんだよね」

そう。まだ一緒に暮らす前のチャラ男で関わりを持ちたくないと思っていた気持ちは、もうとっくに消えている。いちいち面倒くさいし手に負えないことも多々あるけれど、悪い人でもない。

俺様とまでは言わないけれど、いつも上から目線。でも大事にされている感も半端なくて、少し、ほんの少しだけ居心地がいいのも事実で。

「でも三日で好きになるなんてこと、あるわけな……うっ!?」



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