終わりは始まりか ~私達の場合~
15
次の金曜日の夜。

何故か麻生くんは来なかった。

土曜日の朝。

「麻生くんはどうしたんだ?何か連絡でもあったのか?」

さすがにお父さんも心配そう。

昨晩から何度もスマホを確認していたが、やはりもう一度確認してから私はお父さんに言った。

「ううん、連絡はないみたい。」

そう、何だかもやもやする。

でもいつも来る時だって、麻生くんはわざわざ連絡をくれるわけでもない。

「何か急用でも出来たのかもしれないし、仕事が大変なのかもしれないわ。」

そうお父さんに言いながら、私は自分にも言い聞かす。

「何だか麻生くんらしくないな。」

お父さんはそんな事を言った。

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