チャンスをもう一度

絢菜・・・

絶対に渡さない・・・
陽翔は私のもの・・・

そう思っていたから
陽翔に昔の事まで言われて
あの人の話しもされて

なんで?なんで?
私が文句言われて
そんなに・・あの人が良いの?

絶対に・・陽翔は私の。
陽翔は、あの人に騙されているだけ。

ママが海外に行ったとき
不安で眠れなくて買っていた
睡眠薬が引っ越しの時でてきて
持っていて良かった。
どんな手を使っても取り戻す。

私は睡眠薬を飲み
左手首に軽くカッターをあて
引いた。
いたっ・・
あっ、我慢・我慢。
それから、直ぐにベッドに入り
眠りについた。

次に目が覚めた時
陽翔が、側にいるのが私の考えだった。
だが、目が覚めた時
母から陽翔には、陽翔の生活があると
言われて・・・
目の前が真っ暗になってしまい

陽翔がいないなら
食べない・・
と、食べずに
誰とも会話せずに過ごすと
本当に歩くこともままならなくなって。
次に目が覚めたとき
陽翔がいて
怒られた
だけど・・陽翔がいた
それからは、食事を取り
リハビリも頑張った。

それは、退院してからも
継続して頑張った。
退院してから少しすると
陽翔と陽翔のお母さんがやってきて
陽翔は、マンションの方に戻ると言った。

パパは、陽翔と陽翔のお母さんに
お礼を言っていたが・・・
私は・・
なんで?何でよ?
一緒にいてくれると言ったじゃない
そう思っていると
体が動いて、キッチンに行き
ちょうど果物ナイフが見えて
とっさに取り
手首にあてた。

どうでも良かった
陽翔がいないなら
本当に・・そう思ってしまった。
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