甘く抱いて、そしてキスして…【完】
「お疲れ様です。あれ、立石先生、元気にしてた?」
私は一呼吸した。

「真田先生に色々教えてくれてたの?」

私の顔を見ると、立石先生と真田先生は、互いに気まずそうに自分の仕事へ戻って行った。
ん?
なんだろ?




────────────20分前


「立石先生、ちょっと聞きたいことあるんですが、いいですか?」

「どうした?」


「社長と美園先生ってもしかして出来てますか?」


「あーどうだろ?なんでそう思うんだ?」


「美園先生、2階に、自由に出入りしてるみたいだし、絶対帰るの最後なんですよね?なんか一緒に住んでるのかなって……」


「そ、そうかな。確かに2階には出入りしてるみたいだけど、結構、あの二人よそよそしいぞ」

「そうなんですか?気のせいかな?」


「何?真田先生、まさか、美園先生に惚れちゃった?美園先生、綺麗だもんなー」


「ち、違います。僕、一応既婚者ですから」


「いやぁー好きになったら、関係ないだろ」


「じゃあ、立石先生は美園先生好きなんですか?」


「え?俺?どうかな?あははは」


「どうって?怪しいですねー」





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