総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)
仕事あがりに、
サトルさんと事務所で話しているとスミレさんがやってきた。
「幻くん裏に来てるわよ」
「え……!」
今日は早上がりしたから、まだ、連絡入れてなかったのに。
ちょうどお仕事に一段落ついたのかな?
「雨だから車で来てくれたみたいね。サトル、裏通りまで送ってあげなさい」
「りょーかい」
なんだろう。
スミレさんが真剣な顔つきをしているような……。
「お疲れさまでしたっ」
「お疲れ。また明日ね」
「はい!……あの、スミレさん」
「なあに?」
「いつも、本当にありがとうございます」
「どういたしまして」
そう言って微笑んだスミレさんに、クイっと顎を持ち上げられた。
「お互い様よ?」
(う、美しい……!!)
スミレさんこと、韮崎蓮(にらさき れん)さんは……。
本当に、お兄さんなのでしょうか。
(実は、イケボなんだもんね)
「なにやってんだよスミレ。ユウの彼氏待たせてんだろ」
「ごめんなさーい」
すると、
スミレさんの口元が耳に近づいてきて――。
「幻くんとサトルのこと。よろしくね」
そう、耳打ちされた。