家庭訪問は恋の始まり
「あの、そういうのは、好きな人を誘った方が
いいと思いますよ。
私なんかとじゃ、行く意味がないでしょ?」

私は酔った頭で一生懸命、答える。

「だから、好きな人を誘ってます。
いい加減、そろそろ、気付いて欲しいん
ですが。」

武先生は、私の肩を抱いたまま言う。

「またまたぁ。
武先生、私をおもちゃにして遊ぶのは、
やめてくださいよ。」

笑いながら、私はバッグの中の鍵を探す。

武先生は、その手をやんわりと抑えて、バッグを覗き込んで俯いている私の額にキスを落とした。

え!?

驚いた私が顔を上げると、そこには優しく微笑む武先生がいた。

「俺はずっと本気ですよ。
夕凪先生が好きです。
明日、10時に迎えに来ます。」

武先生は、そう言い残して、車へと戻っていった。


どういう事?

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