家庭訪問は恋の始まり
だから、周りの子にお世話をお願いする。

並ぶ時は、隣の子に手を繋いで連れて行ってもらう事にした。

ダンスは休み時間にお友達に教えてもらう。

幸い、うちのクラスには、しっかりしていてお世話好きの女の子が数人いる。

その子達が、競うように南ちゃんにダンスや応援を教えてくれる。

だから、とっても助かる。

クラスの運営は、そういう子たちが頑張ってくれるから、成り立つんだ。

放課後は、競技に使う小道具を準備する。

ダンスに使うポンポンを作り、保護者に配布する出場順を記入するお手紙を作り、高学年の子と委員会の仕事をし、バタバタとしている間に、あっという間に3週間が過ぎる。


毎日の癒しは、夜、瀬崎さんから掛けてくれる電話。

「お疲れ様」と労ってくれて、「頑張ってる」って褒めてくれて、「愛してる」と想いを伝えてくれる。

毎日、幸せを噛み締めながら寝られるなんて、贅沢この上ない。

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