家庭訪問は恋の始まり
『俺も明日から休む予定。
クリスマスを過ぎれば、しばらくは予約も
減るし、取引先もみんな休みに入るから、
俺の仕事はほとんどないんだ。』

「そうなんだ。
じゃあ、嘉人くんとゆっくり過ごせるね。」

『ああ。
夕凪は、向こうで予定はあるの?』

「3日は高校の時の友達と食事に行くよ。
後は、実家でゴロゴロしたいけど、多分、
姪っ子の子守りかな。」

『へぇー、姪っ子がいるんだ。』

「うん。
兄夫婦が離れに住んでるから、朝寝坊
したくても、『ゆうちゃーん!』って、勝手に
入ってきて布団を剥ぎ取られるの。」

『くくっ
楽しそうだな。』

「ええ!?
全然、楽しくないよ。
瀬崎さんは?
嘉人くんとどこか、お出かけするの?」

『スキーに連れて行ってやろうと思ってるよ。
夕凪も行く?』

行きたいけど…

「無理…かな。」

特定の教え子とスキーには行けない。

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