家庭訪問は恋の始まり
イケメンにそんな風に微笑まれたら、勘違いするでしょ。

「そうですね。
私は要領があまり良くないので…」

極力、平静を装って答える。

「熱心なんですね。
嘉人の担任がこんないい先生で良かった。
でも、若いお嬢さんなんですから、
あまり無理しないでくださいね。
これからも、よろしくお願いします。」

若いお嬢さんって…

「ふふっ」

私は思わず、笑ってしまった。

「私、そんなに若くないんですよ。
多分、瀬崎さんとそんなに変わらないと
思います。」

私がそう言うと、

「そんな事はないでしょう?
私はもう32ですよ?」

と言われた。

「そうなんですか!?
もっと若く見えますよ。」

「くくっ
それは嬉しいです。
先生はおいくつなんですか?」

「私は27です。」

「じゃあ、妻のひとつ上ですね。」
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