家庭訪問は恋の始まり
「ん? それって、授業の邪魔してるって事?」

「まぁ、有り体に言えば…
でも、嘉人さんが私の話に反応してくれる
おかげで、みんなが話に食いついてくれる
事もあって、悪い事ばかりでもないん
だけどね。」

嘉人くんは、いつ怒られるんだろうと緊張してるように見える。

「だから、授業中、聞きたい事、話したい事が
ある時は手を挙げられるようになったら、
もう2年生かな。
嘉人さんは、3月までにできるように
なるかな?」

私が聞くと、嘉人くんは元気よく答える。

「僕、できるようになる!」

ふふっ
こういう素直なところが嘉人くんのいいところだなぁ。

「じゃあ、先生、明日から楽しみにしてるね。」

それから、私たちは、和やかに食事を終えた。


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