家庭訪問は恋の始まり
「ええ、挙げてました。
あまりにもたくさんの手が挙がったので、
困った三宅先生が、
『この中で1番、神山先生のお世話になった
のは誰?』
って聞いたら、全員が瀬崎嘉人を指差した
ので、嘉人が代表になったんです。」

そういう事だったんだ。

1番しっかりしてる子とか、上手にお話ができる子だったら、嘉人くんは選ばれてない。

ふふっ
三宅先生、粋な選び方するなぁ。

「あれ?
でも、その時2組さんはどうしてたんです?」

「廊下に並んでたよ。
俺も廊下から、1組の様子を見てた。」

武先生は、笑う。

「でも、これで晴れて担任と保護者じゃ
なくなりましたね。」

これは、なんて返せばいいのか…

「俺、高学年を希望しないで、持ち上がりを
希望すればよかったかな。」

武先生は声を潜めて言う。

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