家庭訪問は恋の始まり
「そうだよね。
じゃあ、きっと大丈夫だね。
嘉人さん、ありがとう。」

私は、瀬崎さんの横にいる嘉人くんの頭を撫でた。

「じゃあ、嘉人、お昼から、おじいちゃん家に
行こう。」

瀬崎さんが言う。

「おじいちゃんとおばあちゃんに、夕凪を
紹介しないといけないだろ?」

「え!?」

いきなり!?

私は、うろたえる。

だって、まさか、今日、ご両親に挨拶するとは思ってない。

「だって、俺は早く夕凪と結婚したいんだ。
挨拶なんてめんどくさい事は、今日明日中に
済ませておきたいだろ?」

まるでそれが当然だと言わんばかりに言われて、私は「はぁ…」と頷くしかなかった。

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