仮面夫婦~御曹司は愛しい妻を溺愛したい~
「改まって話ってなに?」
美琴は少し緊張しながら一希に問いかける。
最近の彼の言動から理不尽な要求をされるとは考えづらいが、それでも今までの経緯を思えば油断は出来ない。
一希も緊張しているのか珍しく顔を強張らせながら口を開いた。
「これまで千夜子のことで嫌な思いをさせて悪かったな」
一希の言葉に、酷く戸惑う。
彼がこんな風に謝ってくるのは初めてだ。
千夜子の名前が出るとお互いいつもヒステリックになり、まともな話し合いなんて出来なかったのに。
「……どうしたのいきなり」
一希の考えが分からず、警戒しながら問う。
彼はそれには答えなかったが、思いがけないことを言った。
「千夜子は俺の秘書から外れることになった」
「!……一希はそれでいいの? 彼女は本当に納得したの?」
一希が千夜子を手放すことも驚いたが、千夜子が承知したのも信じられなかった。
(観原千夜子が大人しく引き下がるとは思えないけど)
「昇進による人事異動だ。千夜子も受け入れた」
「……そうなの」
出世するのなら良い話だろうが、それでもあの千夜子が一希から離れるということは納得がいかなかった。
美琴は少し緊張しながら一希に問いかける。
最近の彼の言動から理不尽な要求をされるとは考えづらいが、それでも今までの経緯を思えば油断は出来ない。
一希も緊張しているのか珍しく顔を強張らせながら口を開いた。
「これまで千夜子のことで嫌な思いをさせて悪かったな」
一希の言葉に、酷く戸惑う。
彼がこんな風に謝ってくるのは初めてだ。
千夜子の名前が出るとお互いいつもヒステリックになり、まともな話し合いなんて出来なかったのに。
「……どうしたのいきなり」
一希の考えが分からず、警戒しながら問う。
彼はそれには答えなかったが、思いがけないことを言った。
「千夜子は俺の秘書から外れることになった」
「!……一希はそれでいいの? 彼女は本当に納得したの?」
一希が千夜子を手放すことも驚いたが、千夜子が承知したのも信じられなかった。
(観原千夜子が大人しく引き下がるとは思えないけど)
「昇進による人事異動だ。千夜子も受け入れた」
「……そうなの」
出世するのなら良い話だろうが、それでもあの千夜子が一希から離れるということは納得がいかなかった。