仮面夫婦~御曹司は愛しい妻を溺愛したい~
原因は分からないけれど、一希との生活は結婚して以来最も安定して穏やかだった。

恵美子からの督促の連絡もなぜかパタリと途絶えた。

支援の依頼や、愚痴を言われることに疲れていたので、ほっとしていた。

あまりにも連絡がないので弟達が心配になり、美琴から電話をしてみると恵美子は上機嫌で、弟達も元気よく過ごしている様子だった。

(恵美子さん、分ってくれたのかな?)

父の病院に行く機会を減らし、家事と育児を頑張っているように感じた。

美琴の進言を受け入れ、行政に相談もしたかもしれない。

弟達の為には、恵美子が生活と考え方を変えるのが必要だ。

良い変化にほっとした。

新年会で再会した友人たちとも連絡を取り合うようになっていた。

慧は多忙のようで、一時期よりは連絡が減ったけれど、皆で集まるときは来るという。

少し前まで辛いことしかないと感じていたのに、急に何もかもが上手くいき始め、戸惑いながらも笑顔で過ごす日が多くなっていた。


そんなある日の夕食が終わったとき、一希から話があると告げれらた。






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