空色物語
ガラスの恋


人に言えるような
恋じゃないけど
話してしまえば
出会ったことさえ
幻になりそうで・・

確かに生きてた
共有した僅かな時間
愛とは言えない
ガラスのような
恋だったのかもね

誰よりも あたしの
理解者だった
抱えてる
心の闇さえも
貴方は
受け入れてくれた

増え続ける
手首の傷も・・

“自分を大切に”
思えば これが
貴方の最後の
言葉だったね

ガラスのように
壊れないように
過ごしたのは
僅かな時間

時の流れは
残酷すぎて
秋が深まれば
貴方が空へ
旅立って一年

壊すことも
壊れることもない
貴方と私の恋
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